プロ野球の中日や巨人などで活躍した野口茂樹氏(45)が8日、「ベースボールクリスマス2019in愛媛」に出席し、阪神矢野燿大監督との思い出を語った。

96年8月11日、プロ4年目だった野口氏は、プロ64人目となるノーヒットノーランを達成。その時の女房役が当時中日だった阪神矢野監督だった。「矢野さんにはお世話になりました」。試合の解説で球場を訪れる際も「なにやってんの~?」と矢野から気さくに声をかけられるという。

しかしほろ苦い思い出もある。98年5月28日、矢野は阪神へ移籍した1年目のシーズンで今度は川尻哲郎とノーヒットノーランを達成。その時の相手投手が野口氏だった「ノーヒットノーランをしたのに、ノーヒットノーランをし返されました」。かつてともに偉業を達成した女房から屈辱を味わった。その不思議な縁に、苦笑いで思い出を語った。

選手時代の矢野燿大は「打たれたイメージしかないです。矢野さんは僕ら(中日)のことをよくわかっていたので。外のシュートをセンターバックスクリーンに運ばれたりとか。あんまり対戦したくなかったですね」と、当時を思い出しては頭を抱えていた。