【ホノルル7日(日本時間8日)=久保賢吾】令和の大エースが平成のレジェンド超えを目指す。プロ通算100勝まで13勝と迫る巨人菅野智之投手(30)が、前半戦での大台達成に照準を定めた。

「前半で13勝以上できれば、東京オリンピック(五輪)の選考へのアピールにもなりますし、チームにもいい流れを持ってこられる。1勝1勝の積み重ねですけど、できるだけ早く達成できるように」と決意を込めた。

ドラフト制後の入団(66年以降)では、史上最速の190試合での達成も視野に入る。過去に松坂(西武)、上原(巨人)が191試合で達成。176試合の菅野は、13試合か14試合で新たな歴史を刻む。菅野が「五輪」と話したように、今季は東京五輪の開催による早期開幕で、巨人は前半戦で99試合が予定される。すでに開幕投手に内定しており、仮に中6日の間隔で投げれば、16、17試合の先発が見込まれる。

新記録達成に向け、ハワイで順調に調整を進める。人工芝のグラウンド上で、座った捕手を相手に投球。直球、ツーシーム、カットボールなど変化球も交えた。「去年もあれだけ状態が良くて、つまずいちゃった感じがあるので焦りすぎず。強度は上がってますが、まだ上がる」と話した。昨年、苦しんだ腰痛も順調に回復。「怖さはゼロじゃないですけど、ケガが怖くて、プレーはできませんから」とエースの自覚と覚悟を示した。