ソフトバンクにヤクルトから加入したウラディミール・バレンティン外野手(35)が29日、ヤフオクドームで入団会見を行い、60発再現を目標に掲げた。

ヤフオクドームは過去7戦4本塁打の好相性。「30本以上は最低限の目標。60本以上打てたら最高だね」。13年に自身が記録したNPB歴代最多本塁打に再び迫り、V奪回と4年連続日本一に貢献することを誓った。

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福岡の地に足を入れ、背番号4のまっさらなユニホームに袖を通したバレンティンがアーチ量産を予告した。「毎年ホームランにはこだわっているよ。30本以上は最低限の目標。60本以上打てたら最高だね」。ヤクルト在籍9シーズンで8度の30発以上。13年にはNPB歴代最多となる60本塁打をマークした大砲が、日本記録再挑戦に自信を見せた。

バレンティンが破る前の記録を持っていたのが、他でもない王球団会長だ。ソフトバンク入りに際し、王会長の存在も大きかった。「会長は本当に尊敬している方です。記録を超えた次の年にお話しする機会がありました。すごくいい方で、同じチームでやりたい思いがあった。私は野球、バッティングが大好き。いつでもアドバイスをもらえるところに行きたかった」と、思いを明かした。

60発の再現を後押ししそうなのが本拠地だ。バレンティン自身も「1年間同じ気温でプレーができる。もちろんプラスです。前ほどの大きさもないですし、よかったですね」と歓迎する。今季オープン戦から「ペイペイドーム」と名称の変わるヤフオクドームでは、ヤクルト時代に7試合で4本塁打をマークしている。しかも4本はいずれもホームランテラスができた15年以前に放ったもの。神宮とほとんど広さの変わらない現在のドームなら、一層の量産に期待ができる。

日本で9年プレーしてFA権を取得。外国人枠を外れたことも大きい。「準備はしています」と左翼守備に就く意欲もある。「非常にうれしい。チャンスを与えてくれたことに感謝しています。1つの夢として強いチームでやりたい思いがあった。それが今日ここでかなったという気持ち」。4年連続日本一&リーグV奪回へ、強力なピースが加わった。【山本大地】

◆ウラディミール・バレンティン 1984年7月2日生まれ、オランダ領キュラソー島出身。00年マリナーズと契約し、メジャー3年間で15本塁打。11年ヤクルトに移り、同年から3年連続本塁打王。13年にはシーズン60本塁打の日本記録を樹立した。今季ソフトバンクへ移籍。日本通算1022試合、959安打、288本塁打、763打点、2割7分3厘。185センチ、100キロ。右投げ右打ち。