決意のトルネード投法だ。オリックス増井浩俊投手(35)が守護神奪回に向け、フォーム改造に着手した。

4日の宮崎キャンプで初めてブルペン投球を行った。捕手を立たせて、20球。ベテラン右腕の投球動作に変化があった。腰を二塁方向にひねるトルネード。「真っすぐが昔より威力がない感じがしている。そこを何とかしたいと思って。昔みたいにがむしゃらに投げたかったんですけど、そこまで体のスピードが出ないので、それを補うためにひねりを加えた」と意図を説明した。

昨季は53試合に登板して防御率4・83と安定感を欠き、守護神をディクソンに奪われた。「去年、今までの自分のキャリアで防御率が1番悪かった。(フォームを)変えないといけないと思った」。最下位に終わったチームとともに、自身も変革の年にする。最終的には守護神の位置を目指すが、まずは一歩ずつ復活の道を進む考えだ。「真っすぐで勝負したい。もっと強く投げることを目指している。今は自分がクローザーをできるという余裕はない。勝ち取っていかないといけない」。163セーブを誇る増井が、トルネードで再起を期す。【真柴健】