2年目の中日根尾昂内野手(19)が8日、国内実戦外野手デビューを果たした。阪神との練習試合(北谷)で「1番右翼」で出場、途中から中堅も守った。

「風が舞っていてどうかと思ったけど、(中堅の)武田さん、英智コーチに声をかけてもらいながらできた。やりにくさは感じていない。もっと追求したい」。

右飛を2度捕球、5回には近本の右越え三塁打を処理するなど、芝の上を駆け回った。昨秋から出場機会を増やすべく、外野練習を開始。台湾でのアジア・ウインターリーグで外野手での実戦経験を積み、この日、詰めかけた6000人の観衆に“外野手根尾”を初披露した。

打席では今季実戦初安打も放った。7回1死走者なし。初球は阪神4番手馬場の直球を強振して空振りしたが、2球目のストレートをライト前にはじき返した。「1球目でとらえないと。速い打球、速い当たりを打たないと。次もどんどん(ヒットを)出せるようにしたい」と反省も踏まえながら、前を見据えた。

与田監督も根尾の初安打に「最初のスイング(空振り)に根尾らしさが出た。タイミングは合わないが、投手には怖さも与える」と及第点を与えたが、「状態は良くない。どんどん試合に出して経験を積ませたい」と続けた。甲子園春夏連覇を達成した大阪桐蔭時代は投打二刀流で注目された。内外野二刀流への道は始まったばかりだ。【伊東大介】