野村克也氏が急逝して2日がたった13日も、愛弟子たちが東京・世田谷区の自宅を次々と訪れ、別れを惜しんだ。

▽広沢克実氏(57)ヤクルトで5年間、阪神で2年間、野村氏の下でプレーした。「感謝しかない。その思いは伝えました。幸せでした。あの顔を見たら、満足な人生だったのかなと思った。1月にヤクルトのOB会でお会いしたときに『ヤクルト時代が全盛期』と言われていた。普通は3冠王取ったときや、プレーイングマネジャーのときかなって思ったので。その一端でも自分はそのメンバーにいたので、それはとてもうれしかったです」。

▽副島孔太氏(45) 少年時代から親交があった。「ヤクルトに入団したときも『お前は息子みたいなものだから、何とかしてやらないとな』と言ってくれ、育ててもらった。監督は人を育てて人を残したので、少しでも近づけるようにしていきたいです」。

▽真中満氏(49) 野村氏が監督を務めていた92年ドラフト3位でヤクルトに入団。「感謝を伝えました。入団1年目からお世話になって、今の僕がある。自分が監督をやっていたときは叱咤(しった)激励されました。『お前に監督ができるのか』とか『大丈夫かお前』というところだったんですけど。現役時代と同様、叱られるということは期待されているということですから。遠くで見守ってくれているんじゃないかなと思うので、心強く生きていけると思います」。