阪神の新外国人ジョン・エドワーズ投手(32=インディアンス)が「リベラカット」で福留のバットをへし折った。

宜野座キャンプでランチ特打に登板。福留に対する8球目だった。内角低め直球でバットを根元から真っ二つにした。「真っすぐはいい感じ。自分の真っすぐはたまにカットしたりする。バットを折ったのは、そのボールかなと思います」。衝撃の1球に場内もどよめいた。

くせ球も大きな武器とする。「最終的なゴールは打者を打ち取ること。僕と似たようなピッチャーでマリアノ・リベラも同じような性質を持っていた。彼もそのことを生かして、いい結果を残した。その選手を見ながら、自分の中でやり方というのを模索していければなと思います」。手本とするのはヤンキースでMLB最多652セーブを挙げた最強クローザー。リベラの代名詞だった「カッター」を研究しており、理想に近づけていく。

この日は37球を投げて安打性は0。コースを投げ分け、日本のストライクゾーンも確認した。矢野監督は「ベースに来ると、そんな簡単に打てそうな感じではなかった」と評価。「8回の男」として期待を寄せる右腕の好仕上がりに、満足げだった。【奥田隼人】

◆マリアノ・リベラ 1969年11月29日、パナマ生まれ。90年にヤンキースと契約し、95年にメジャーデビュー。96年からリリーフ、97年から抑えに昇格。全投球の9割以上がキレ味鋭いカットボールで、150キロの高速カッターの使い手として知られた。13年限りで引退するまでヤンキース一筋。通算1115試合に登板し、3度のセーブ王を獲得するなど史上最多の652セーブを挙げた。19年に史上初の満票で野球殿堂入りした。

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巨人中里スコアラー(エドワーズに)「球も強く、スライダーがすごく有効になる。(昨季のジョンソンと)変わらず8回を任せられるようなピッチャー。(状態は)順調にきていると思う。他チームのバッターの反応を見ながら対応の仕方を考えないといけない」