虎の開幕投手が貫禄ピッチングだ。阪神西勇輝投手(29)が、実戦3試合目で3回2安打無失点と日本一打線を抑え込んだ。

1、2回と走者を出しながらも落ち着き払った投球で後続を断ち切ると、3回は甲斐、周東、牧原を全て内野ゴロ、5球で片付けた。「梅野との呼吸も合ったんでリズム良くできた」。スライダー、シュート、カーブ、チェンジアップと変化球もしっかり四隅に集めた。

3回には1死から2者連続で一塁へのゴロで新助っ人の一塁手ジャスティン・ボーア内野手(31=エンゼルス)と連係。「飛んで来ないと出来ないこと。そういう確認も出来た。無観客で静かなところだったんですけど、しっかりできた」と投球以外の確認も怠らない。移籍2年目の西勇を開幕投手に指名した矢野監督も「安心して見ていられる。西に任せて大丈夫というのは見せてもらった」と文句なしだ。

今後は6日の日本ハム戦、13日のオリックス戦を経て、20日の開幕ヤクルト戦に向かうとみられる。オリックス時代の18年以来2度目の大役へ。「課題も今つぶしておけば不安なく開幕にいけると思う。結果が良かっただけに内容は反省して次の試合に生かしていければ」。その言動には風格すら漂う。【桝井聡】