プロ野球独立リーグBCリーグ、BC新潟の内藤晃裕内野手(23=大体大)が今季、NPB入りにかけている。主将に指名されたプロ2年目の今シーズンは、20本塁打を目標に置く。14日のキャンプインを約2週間後に控えた2日、長岡市内で自主トレに励んでいた。

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ボールを凝視しながら内藤は鋭いスイングを繰り返した。自主トレで取り組むティー打撃。バットを握る両手に力が入る。「1球1球に人生がかかっている」と1スイング、1スイングを無駄にしない。打撃練習に対する意識も変わった。本数にはこだわらないものの「もう、これくらいで止めよう」と思った瞬間から自分を追い込み、スイングを重ねてきた。持ち前の長打力にオフシーズンから磨きをかけていた。

「昨年、NPBに行った樋口さんを超えたい」。19年のNPBドラフト会議で日本ハムから育成2位指名された樋口龍之介内野手(25)の数字を上回るのが目標だ。基準にするのは本塁打数。狙うのは昨季の樋口がマークした19本超えの20本だ。「思い切りのいい打撃が売り。本塁打にこだわっていきたい」。BC新潟2年目。今季の主将に指名されたが、負担にはしていない。「独立プロリーグの選手は意識が高いから大丈夫」とNPB入りへ一直線に突き進む。

昨季の開幕当初はクリーンアップの一角、5番を担い、リーグ終盤は1番打者を任された。どの打順に組み込まれても対応できる。チャンスではもちろん、先頭の打席も望むところだ。「(走者が塁にいれば)ここで打ったらヒーローやな、と思う。先頭の打席でも、長打を出せば初回から一気にいける」。昨季本塁打は5本ながら、リーグ終盤に手応えをつかんだ。1月下旬から長岡市内でじっくりと筋トレを積み、バッティングセンターにも通った。「上位を打ちたい」と言う内藤の勝負のシーズンは、4月11日石川戦(金沢市民球場)から始まる。【涌井幹雄】

◆内藤晃裕(ないとう・あきひろ)1996年(平8)5月21日生まれ。兵庫県出身。三田松聖-大阪体育大。高3の夏は兵庫県大会決勝で敗れたが、関西学院との準決勝では延長10回表2死一、三塁で右越えの勝ち越し2点三塁打。内野手登録だが昨季は一塁手、三塁手のほか左翼も守った。昨季は174打数48安打の打率2割7分6厘、本塁打5、打点28。右投げ、左打ち。180センチ、85キロ。血液型B。背番号9。