阪神近本光司外野手が20年バージョンの盗塁技術を披露した。

日本ハム戦はベンチスタートで6回表の中堅守備から出場。7回の打席は四球で出塁。次打者井上への2球目だ。スピードを保ったままスライディングに入ると、左足を伸ばし二盗に成功。昨年36盗塁でセ・リーグ盗塁王に輝いた男が、オープン戦初盗塁を決めた。

「スタート自体はあんまり良くなかったけれど、スライディングは自分の中で良かった」。昨秋から減速せずスライディングに入る走法に取り組んできた。矢野監督も「最後、ベース際の突っ込みも良かった」と進化を認めた。

春季キャンプでは塁間の歩数を12歩から14歩に増やし、足の回転数を上げることに取り組んだ。結果的に12歩のままに落ち着いたが「14歩で走ってる感覚で12歩で走っている」という。回転スピードのアップに手応えをつかんでいる。

矢野監督は8回に渡辺の左中間寄りの大飛球を背走しながら好捕したシーンも「あのフェンス際の守備が。あそこらへんは去年からの課題でもあるので、あそこをしっかり捕った」と絶賛。攻撃でも、守備でも、20年虎のキーマンだ。