日本野球機構(NPB)とJリーグの合同で行われた第2回新型コロナウイルス対策連絡会議が9日都内で開かれ、専門家からプロ野球の開幕について延期が望ましいとの提言がされた。

座長の東北大・賀来満夫教授は「いくつかの複合的な要因。患者数が増えていること。プラス準備状況をもう少ししっかり。感染のリスクはゼロにはならないが、この1週間でさらに確認して欲しいということで延期を提言させていただいた」と経緯を説明した。

NPB斉藤コミッショナーは「開催する条件として1人の患者から罹患(りかん)する率が1以下。マイナスになっていく姿がまず見えないと。2とか3で罹患者が増えていく状況では開催できない。開催するにしても、相応の態勢を。最善の態勢を取らないといけないが、(消毒用)アルコールとか清潔にする人や用具。ある程度条件がそろわないとベストを尽くしているとはいえない。個人的には延期もやむなしと思っている。この後の会議で話し合う」とした。

延期となれば日程の変更を余儀なくされるが同コミッショナーは「143という数字はやりたい。そのために例えばどういう条件がそろえば可能なのか。難しい算数を解かないと行けない。いくつかのイベントをやらないとか、寒くなってもやるとか。普通考えれば5月前にスタートできないということになればオリンピックそのものにも影響してくる」と話した。

また、無観客でレギュラーシーズンの試合を開催する可能性について、同コミッショナーは「無観客で行うということは、まだ危ない、患者が増えていくリスクがある状況か、あるいは、リスクが減っていても、(消毒用)アルコールなどの設備がそろわない状況。そういう状況で野球を開催するのか? ということ。私がここで決めることではないが、それは最後の最後の選択というか。ありえないことなのでは」と私見を述べた。