中日の山本拓実投手(20)がコイにリベンジして初の開幕ローテーション入りを確定させる。21日の練習試合・広島戦(マツダスタジアム)に2番手として登板予定。登板を2日後に控え、ナゴヤ球場で行われた全体練習で軽めに調整した。当確ランプが点滅中のローテ入りを次戦で確定させたい考えだ。

「内容もそうですが、より結果にもこだわりたい」。プロ3年目でつかんだビッグチャンスに山本が力強く言い切った。大野雄、柳、小笠原に続く先発候補としてキャンプ、オープン戦を生き抜いてきた。2年目の梅津、ベテラン吉見、新人のドラフト3位岡野祐一郎投手(25=東芝)らと残りの枠を争っている中、「チャンスをいただける以上は番手も少しでも上げたい」と結果を出すことで先発ランクの上昇も狙う。

広島戦は格好の舞台だ。キャンプ中の2月16日に練習試合(北谷)で先発。4回6失点と打ち込まれた。初回、本塁打を浴びた西川に4回先頭打者で四球を出し、そこから5失点。「自分を見失った」と反省した教訓試合だ。

「心のありようを見直そうとコーチの方にアドバイスされました」。直球を打たれたらさらにその上をいく直球で抑えたいという投手本能の一部を修正、コントロールすることで、安定感のある先発投手としての成長をもくろむ。「オフに取り組んできた成果もあり、スタミナ、スピードとも増していると思います」。開幕日と日程は不透明だが、慎重167センチの小さなローテ投手誕生はすぐそこまできている。【安藤宏樹】