開幕を待つ日本ハムファンのみなさんへ。日刊スポーツのインタビュー企画第4弾は、中田翔内野手(30)です。今年は「レベチ」(「レベルが違う」を略したギャル用語)と好調を維持していた中、開幕が延期に。それでも前向きに、さらなる進化を図っています。北海道を笑顔にする「誓い」を果たすため、シーズン通しての「レベチ」な姿に期待です。【取材・構成=田中彩友美】

-今季は「レベチ」な打撃を披露

中田 レベチってあれやな、すごい広がったな。適当に言ったんだけど。感覚でしゃべっただけだったのに。レベチってなんなん?

-ギャル語です

中田 普通に使っていたのに…。なんでみんな知っているんだろ。オレも新聞見て初めて知った。

-他に知っているギャル語は

中田 ないよ! これから娘のほうが詳しくなるかもね。学校でいろんなこと話していると思うから。ギャル語、全然わからん。出てこないもん。

-タピオカを飲むことを「タピる」と言う

中田 ああ! タピオカ飲もうをタピるか…。タピオカ飲もうでええやん! なるほどね。わかんないこともないけど、自分が使えって言われたら使えないよなあ。恥ずかしくて使えないよ。

-開幕延期も「レベチ」を維持するためには

中田 キャンプ頭(序盤)は筋肉痛を出すメニューをして、開幕に向けて張りをちょっとずつ取っていって(状態を)上げるという工程。(開幕が)延びたことによって200キロ、300キロという重りを上げて、体に張りをまた覚えさせている段階からスタートしている感じだね。キャンプを2回やっているような。キャンプ1回でシーズン入るより、2回やって体をバリバリつくって入ったら、そりゃいいでしょ。そういう風にプラスに捉えるしかないですよね。初めてのことだし、ちょっと戸惑っている部分ももちろんあるけど、難しいというか正直、不安な部分もある。

-ファンへの「誓い」は

中田 直接的に喜んでくれるのは、チームのことだと思うから。ありきたりになっちゃうけど「優勝」。でも、こういう風になったからこそ、やっぱり優勝して元気を与えたいなと思う。優勝パレードなんか、最高だよね。出来たらやっぱり。俺らはそこを目指してやっているから。誓いは「優勝パレードをファンのみんなに見せてあげたい」と思う。

-ファンは優勝パレードで触れ合えたらうれしい

中田 いろんなところから、いろんな声が上がってくるから。「早く開幕してくれ」って言っている人もいるだろうし。やったらやったで、「どこどこは自粛しているのになんでプロ野球だけやっているんだ」って出てくるだろうし。その中で、自分たちがしっかり戦った上で、最後の最後に優勝パレードで元気を与えることできたよねって形で締めくくれたら最高なこと。それを目指して頑張りたいね。

◆中田の「レベチ」発言 沖縄・名護キャンプ終盤の2月25日、仕上がり具合を問われた際に「打撃の状態は、ここ4、5年で一番いいんじゃないかな。モノが違うというか、“レベチ”というかね」と答えた。その後オープン戦でも3本塁打。日刊スポーツでも「レベチ中田」と度々登場したが、まさか本人が「感覚でしゃべった」だけだったとは…。

▼中田は今季のオープン戦で12球団3位タイの3本塁打を放った。オープン戦で過去に3本塁打を放ったのは14、16、18年で、そのすべてのシーズンで公式戦100打点以上を記録。14、16年は打点王を獲得している。チームも14年3位、16年優勝、18年3位とすべてAクラス入りしている。