センバツはじめ、アマチュア球界も大会やリーグ戦の延期・中止が続きます。開幕を待つ皆さんへ、今秋ドラフト指名候補に挙がる選手を紹介していきます。

JR東日本のプロ注目左腕、伊藤将司投手(23=国際武道大)はチェンジアップでさらなる成長を目指す。昨年から本格的に投げ始めた球種。「緩急や奥行きを使っていきたい。投球の幅を広げたい」。低めの制球力が売りだが、新たな武器が加わりタイミングをずらす投球を手に入れる。

理想は先発でチームを勝たせる投手。先発で投げきるため、球数を少なくする。緩急を使った投球を目指すのもそれが理由だ。横浜高で2学年上の先輩だった中日柳の投球を目指す。利き腕は違うが「タイプが似ている。緩急の使い方がうまい」と憧れた。

高校2年夏には準々決勝で桐光学園・松井裕樹(現楽天)に投げ勝ち、甲子園に出場。国際武道大時代では大学日本代表に選ばれたが、18年のドラフトでは指名漏れ。悔しさをにじませながら社会人へ進んだ。2年間経験を積んで、今年がドラフト解禁年となった。「目標はプロに行くというのもあるけど、まずは先発で都市対抗で優勝することだけを考えます」と個人の夢よりチームの目標を優先させる。日本一へ導き、満を持してプロへと進む。【湯本勝大】