ソフトバンク牧原大成内野手(27)が26日、ペイペイドームでの自主練習後にオンライン取材に応じ、先行きの見えない中「ライバル意識」でモチベーションを維持していることを明かした。

牧原の視線の先にいたのは、あの韋駄天(いだてん)だった。「きょうは周東と一緒にバッティングをしました。2人でどっちがホームランを打てるかとか、勝負してます」。昨オフからことあるごとに名前を挙げ、二塁定位置争いのライバルとして意識してきた存在。二塁レギュラーに最も近いとされる自身を差し置いて、侍ジャパンに“飛び級”した周東だ。

9日から球団施設での自主練習が始まり半月以上が経過した。開幕日がいまだに見えてこない中で、牧原は「1人でするよりも、みんながいることで『他の人に負けたくない』と思いながらやれる。今はどうしても、試合がないので相手チームの人と張り合うということもできない」とライバル意識を原動力にしている。周東に対しては「同じポジションで同じタイプ。周東がこれくらい練習しているなら、ぼくはこれくらいやらないといけないという風に、ライバルがいた方がいい」と闘争心を隠さなかった。

現在は「筋力が落ちないように、形よりもフルスイングをしたり、数多く打つことを意識しています」という。「こういう状況でいつ開幕するかはわかりませんが、体の衰えは感じない」と、競争意識を燃やすことで、調整の難しさを乗り越えようとしている。【山本大地】