日本ハム近藤健介外野手(26)が12日、オンライン取材で夢の打率4割挑戦への意欲を語った。「狙えるのであれば、狙いたいと思います」。高度な目標に、より前向きになれる条件が、今季の試合数の見通しだ。11日にNPBが目標を示した6月中旬以降の開幕なら、シーズンは120試合前後になると想定される。「単純に考えれば、試合数が少ない方が(打率4割は)達成できると思う」。17年は出場57試合で打率4割1分3厘を記録。故障離脱したことで規定打席に満たなかったが、可能性を示した成績を残した。

コンディション万全の現状なら夢は膨らむ。自主練習期間で体もしっかり追い込んできた。「ウエートとかは例年以上にできました。(打撃の)状態もずっといい」。好感触を維持しながら、いつ開幕してもいいように準備を続けてきた上に「もともと、苦手でした」という交流戦も中止。快挙達成が近づく状況が整っている。

不安なのは遠ざかる実戦勘だけ。「まだ、試合もやっていないので、感じも分からない」と話すが、18日以降にチームの全体練習再開の可能性も出てきたことで「これで気持ちも、もう少し入る。気持ちが入れば、練習内容は変わらなくても質がよくなると思う」と心も高ぶり始めた。こんなシーズンだからこそ、夢の世界を見せられるか。【木下大輔】

▼開幕から打率4割を維持したのは89年クロマティ(巨人)の出場96試合が最長。クロマティは8月20日阪神戦を終了した時点で349打数140安打、打率4割1厘だったが、22日ヤクルト戦が4打数0安打で打率3割9分7厘に下がり、その後は打率4割に復活できなかった。ちなみに、8月20日時点の打席数は404で、89年セ・リーグの最終規定打席数403を上回っており、残り試合を欠場していれば史上初の4割打者になっていた。