ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)に開幕へのスイッチが入った。13日、福岡市中央区のペイペイドームで自主練習を行った後に、オンラインでの取材に応じた。最短6月19日の可能性が出てきた今季の開幕について「そろそろ、スイッチを入れないといけないかなと思います」と言い、心身ともに開幕への準備を本格化させることを強調した。

自主練習でも自分の得意な部分を大事にトレーニングしている。短い距離ながらダッシュは欠かさず取り入れている。

「野球に大事なのは一瞬のパワーだと思っている。打撃でも数も大事ですが、100の力を一瞬で出すイメージが大事。それが自分の強みでもあり、それを重点的にやってれば大丈夫かなと思います」

右肘手術の影響もあり今季春季キャンプはリハビリ調整だった。ようやく1軍に上がったが、新型コロナウイルス感染拡大防止策で自主練習に切り替わった。「自分としては、この期間(開幕延期)を、すべてプラスに考えている。これが自分の中で良かったんじゃないかという思いです」と前向きにとらえている。

ホームランを放った時にベンチ前で行う「サイコー」ポーズについて、無観客でのスタートになる可能性が高いが「特に変える必要もないし、ホームランを打ったらしたいと思う」とうずうずしている。

福岡県を通じて、医療従事者へマスク2万枚を寄付した。「少しすぎるかもしれませんが、いつもありがとうございますという気持ちです」。開幕への光が差し込んできているが「まだ(気持ちを)緩められない。もう少し外に出るのは我慢して、頑張ります」。チームの大黒柱が気持ちとバットにスイッチを入れ、準備段階をワンランク上へ引き上げる。【浦田由紀夫】