阪神矢野燿大監督(51)が16日、オンライン取材に応じ、特別な年の日本一を改めて宣言した。

新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れ、球界は新たに6月半ばから下旬にかけての開幕を目指している。この状況について「まだまだ油断はできないですけど、先が見えそうな状態まで来れたというのは、何か進んだなという感じに思っています」とまずは安堵(あんど)の表情。その上で意気込みを問われて「矢野節」を全開にした。

「やる気満々ですよ。日本一になると決めて2020年をスタートしていますし。大変なことがあった年に優勝できるのは、僕たちも得ることがありますし、ファンの人に与えられることもあると思う。コロナがあった年だからこそ、オレらも日本一になって。野球界、タイガースファンを喜ばせたいという強い気持ちになっている。2020年も矢野ガッツ、やりまくりま~す!」

満面の矢野スマイルを振りまき、自宅待機などで自粛していたという代名詞「矢野ガッツ」を画面越しに繰り出した。「おうち時間」では30冊以上の本を読み、シーズン前に日本一を公言する「予祝」の一環として、日本一になった時の監督インタビューも実際に行ったという。

チームは3月27日から4月14日まで活動を一時停止し、4月15日から甲子園と鳴尾浜で自主練習を再開した。首脳陣は感染拡大防止対策のため自宅待機が続き、選手との対面は実現していない。その中で、普段から自主性を重んじる指揮官は「みんな成長しているんじゃないかな」とレベルアップに期待を寄せていた。オンライン取材前には谷本球団副社長兼本部長らと話し合いをしたとし、全体練習再開などについて「僕たちは(開幕への)準備期間は必要になってくる。コロナの状況を見ながらという形にはなってきますが、準備段階として(練習の)強度を上げながらチーム全体としてチームを作っていって。今日話した中でそう思いました」と言及した。

この日の矢野監督はタイガースアカデミー限定イベント「矢野監督のオンライン相談室」に参加。事前抽選で選ばれた16組の親子と約1時間半、オンラインミーティングを行った。「未来の話だったり、楽しい話だったり、そういうものができる時間になった。すごく楽しくやらせてもらえた」と、指揮官にとっても貴重な時間となったようだ。この模様は後日、球団の公式ユーチューブで配信される予定となっている。【奥田隼人】