やはり、日本ハム大田泰示外野手(29)が2番に入ると脅威だ。3回1死一塁。「狙って打ってるワケじゃない」と甘く入ってきた真っすぐに、素直にバットが出た。打球は左翼席上段へ。あと5メートルで場外という特大2ランを放った。「ボールに対して、しっかりスイングしていく中で角度が付いた。うれしい要素」と納得の一打だった。

この日は、理想の2番像に近い結果を残した。初回は四球を選び、5回は変化球にうまく拾って左前打。ともに1番西川の凡退後に出塁し、初回は中田の2ランにつなげた。「ハルキ(西川)が出られなかった時に2番が出て、コンちゃん(近藤)中田さんって回っていけば、一番理想の形だと思う」と振り返った。

気付けば他球団も2番に強打者を置くケースが目立つようになり、主流になりつつある。「栗山監督が僕を2番に置いてくれて、みんな2番に強打者を置き始めちゃってるから、ちょっとマネしてますね」。DeNAの2番ソトも初回に特大2ランを放った。敵としてみても「一撃で2点だもんね。魅力しかないでしょ。アウト1つあげるより、2点取られる方がダメージでかいんじゃないかな」と自らの役割と重ねた。

栗山監督は以前から2番打者について「なんで(エンゼルスの)トラウトが2番を打っているのか」と重要視してきた。では、なんで大田が2番を打っているのか-。相手に脅威を与えられる攻撃のキーマンだからだ。【木下大輔】