開幕1軍をアピールする18年ドラフト同期2人の競演弾となった。高卒2年目の日本ハム野村佑希内野手(19)と万波中正外野手(20)が12日、巨人との練習試合(東京ドーム)の7回にそろって左越えアーチをかけた。

7番三塁で先発した野村が先頭で打席に立ち、「追い込まれてからスイングを変えないで、しっかり踏み込みにいって甘い球を1球で捉えられた」と勝ち越し弾。負けじと途中出場の万波も「3-2というカウントから打てて良かった」と、2死から左翼上部にあるバルコニー席付近まで特大弾を飛ばした。ともに旭川大高出身で5月に支配下登録された同学年、巨人沼田からの本塁打だった。

2人とも1軍の練習試合再開後4試合に出場し、野村が10打数3安打3打点、万波が11打数4安打2打点。ともに2本塁打をマークし打率は3割をこえている。9日の試合後にドラフト4位万波が「(ドラフト2位野村を)めちゃくちゃ意識していて負けたくない」と話したように、互いの存在が刺激になっている。

栗山英樹監督(59)は「これからの子たちが打つとさ、なんかいいよね。勢いつくよね」と、ほおをゆるめた。開幕まで1週間を切り1軍をかけた熾烈(しれつ)な争いに野村は「目標はやっぱりそこですし、高いところにあるのは当たり前だと思う」と言い切った。生き残りをかけた戦いはこれからだ。