セ・リーグは阪神を1位で考えていたが、左腕高橋の離脱は大きなマイナス材料だ。今季は先発ローテーションの軸で計算できただけに、あまりにも痛い。豊富な中継ぎ陣は他球団と比べて強みになるが、10回打ち切りの特別ルールでは、負担も軽減され、そこまで差は出ないのではないか。阪神が優勝するためには、やはり打線の爆発が求められる。

練習試合では助っ人野手を3人同時に起用した。外国人の成否が浮沈の鍵を握るだけに、このテストは理解できる。特にボーアが開幕からうまく滑り出せるかが、チームのスタートダッシュと連動する。開幕カードの巨人戦から3カードは東京ドーム、神宮、横浜と狭い球場が続く。ここで外国人が打てば、気分的に楽になる。オープン戦のように焦りが生じると、危険な状態になる。アピールしようとボール球に手を出し、打撃が崩れる可能性がある。とにかく1本でも出れば、楽な気分で打席に立てる。7月の甲子園開催をどういう心理状態で臨めるか。開幕からの遠征9番勝負は非常に重要だ。

2年目のマルテは安定感が出て、守備もソツがない。サンズを含めた外国人が打てば、優勝の確率は上がる。昨年の覇者・巨人が今年もペナントレースの軸になる。打線はケガ人を補えるほど層が厚く、若い投手も出てきそうだ。中継ぎが課題の中日は10回打ち切りが有利になり、怖い存在だ。DeNAも波に乗れば、一気に走る力がある。1位から5位まで優勝を狙えるだろう。(日刊スポーツ評論家)

 

<セ・リーグ>

(1)巨人(2)阪神(3)中日(4)広島(5)DeNA(6)ヤクルト

<パ・リーグ>

(1)ソフトバンク(2)西武(3)オリックス(4)楽天(5)ロッテ(6)日本ハム