タカキラーが本領発揮した。身長190センチ、西武高橋光成投手(23)の体が先発マウンドで躍動した。

150キロをコンスタントに超える直球を軸にしながら、変化球でタカ打線を揺さぶる。4点リードで迎えた5回。1番上林をフルカウントからのフォークボールで一ゴロ、続く栗原は151キロの直球で見逃し三振。3者凡退で打ち取った。「全体的にはうまく投げられた。いい感じでした」。5回1/3を4安打3失点で今季初勝利を挙げた。

ソフトバンク戦4連勝中で迎えた一戦。「しっかりと去年できたこと、今年から新たにやってきたことをしっかり出して、また新しい形で勝負したい」。昨季、右打者の被打率2割5分2厘の一方、3割5分4厘の左打者対策でカットボールを習得した。その新球を要所でちりばめ、連勝を5に伸ばした。

ただ、打たれた4安打のうち3安打は左打者。さらに援護を受けた直後に2失点喫するなど課題は残す。辻監督からは「ちょっと納得いかないですね」と途中降板に愛のむち。右腕も、もちろん自覚している。「まだ100%(の出来)ではないですが、これまでの実戦に比べてよくなっている。週の初めの登板ですし、やっぱり6回途中で降板というのは反省。締めるところはしっかり締めて、もっといい投球をできるように頑張ります」。反省は次への糧。6番勝負1本目に、大きな白星を呼び込んだ。【栗田成芳】