日本ハムが12残塁の拙攻で逆転負けを喫した。ソフトバンク4回戦(札幌ドーム)は初回に1点を先制したが、2点目が遠かった。2度の満塁のチャンスを逸するなど、好機にあと1本が出なかった。5回まで無失点投球のエース有原も6回に崩れて開幕3連敗。投打がかみ合わず、借金は再び2となった。

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もどかしい攻撃の連続だった。日本ハム打線は6安打で6四球を選びながら、今季ワーストの12残塁で1得点。有原を援護できるチャンスを再三、逃した。栗山監督は「次は必ず、勝たせてあげないといけない。すまん」とエースの心中をおもんぱかった。

敗戦へと向かう潮目は、1点リードで迎えた5回の攻撃だった。無死一、三塁で清宮は三ゴロ、野村は空振り三振。追加点を奪えなかった。前夜にサヨナラ打を放った野村にとっては、この試合で3度目の好機だった。初回と3回は満塁機で凡退。試合後に「やはり1軍は甘くないなと肌で感じた試合でした」とコメントした。清宮も含めて相手バッテリーの攻め方も厳しさが増していた。

若手2人に好機が何度も巡りながら、奪えなかった1点が試合の流れも失う一因となった。栗山監督は常に「大事なゲームほど主役が活躍するかどうか」と話すが、この日は主役になれなかった清宮と野村について「彼らのところにチャンスがいくという現実がある」とベンチから見ていた。だからこそ、厳しく言った。

栗山監督 若いとか、経験がないとか、初めての対戦だとか、そんな言い訳はプロ野球選手はしてはいけない。

近い将来、主役になるべき2人への叱咤(しった)激励だ。札幌ドームでの本拠地開幕6連戦は4試合を終えて1勝2敗1分け。「やられたら、やり返す。それだけ」。切り替えて、カード勝ち越しを目指すだけだ。【木下大輔】