矢野阪神が勝負の秋に超過密スケジュールを迎える。阪神の中止は6日広島戦(マツダスタジアム)に続き、2試合連続で今季早くも3度目。梅雨の時期。天候不良は不可抗力ではあるが、そのしわ寄せがシーズン終盤に来ることは確実だ。屋外球場を本拠地とする阪神は、この日の中止を受けて9月に23日間で22試合という異例の過密日程に向かう可能性が出てきた。

甲子園では直近で9月7日に巨人戦の予備日が設定されている。その予備日に、この日の中止試合分が組み込まれた場合、9月1日のヤクルト戦(甲子園)から同13日広島戦(甲子園)まで13連戦となる。その後、中1日で同15日巨人戦(東京ドーム)から23日DeNA戦(甲子園)まで9連戦。横浜、大阪、東京、名古屋と移動しながら、23日間で22試合という異例の超ハード日程だ。

6月19日開幕となった今季は、勝負どころの9月から10月にかけて3度、13連戦となる可能性がある。セ・リーグのアグリーメントには14日間連続で試合を行わない旨が明記されており、現行のルール上で「最長」の連戦が3度も続く恐れがあった。その1度目の13連戦が現実味を帯びてきた。もちろん、11月に中止した試合を回す可能性もあるが、予備日に消化しておきたいと考えるのは自然だ。

今季の阪神は球団史上初となる開幕5カード連続敵地で戦い、中止となった7月7日の巨人戦から5カード連続甲子園で戦う異例のスケジュールが組まれている。高校野球は夏の甲子園が中止となったが、センバツ出場校による8月の交流試合期間中は高校野球に聖地を明け渡す。巻き返しを図る中で、異例の過密日程をどう戦い抜くか。今季の大きなテーマでもある。【桝井聡】

▼巨人戦が中止となり、阪神は9月に13連戦を行う可能性が出てきた。13連戦なら、11年に続き球団最長タイとなる。11年は東日本大震災で開幕が4月12日にずれ込んだため、シーズンの日程が過密になり、阪神は10月4日から16日まで13連戦。その間9勝4敗で乗り切っている。昨季も4月27~5月8日にかけて12連戦があり、8勝3敗1分けで勝ち越した。大型連戦のプロ野球記録は78年日本ハムの20連戦。