守護神とともにチームも上昇だ! 阪神は8日に予定された甲子園開幕の巨人戦が7日に続いて雨天中止となり、再び9日に仕切り直し。日米通算250セーブまであと6に迫る藤川球児投手(39)は、3戦連続の中止を「準備期間」と捉え、ここから自身の状態は上向くと予告した。頼もしいクローザーが聖地初戦のマウンドに万全で上がる。

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まさかの3日連続試合中止にも、藤川のプラス思考は揺らがなかった。「じっくり調整させてもらっていますね。自分自身の中でもいい準備期間になっています」。これで11日も登板間隔が空いたが、調整期間として前向きにとらえた。

今季ここまで3試合に登板。初登板の6月23日ヤクルト戦は1回2安打1失点。同25日の同戦も1点リードの9回にマウンドに上がったが、2死一、二塁から西浦にサヨナラ3ランを浴びた。「悔しいし、絶対にやり返します」とリベンジを誓い、同27日DeNA戦はサンズの3ランで逆転した直後の9回に登板。2死満塁のピンチを招くも、粘りの投球で無失点に抑え今季初セーブ。日米通算250セーブまであと6とした。

自身の状態について、39歳のベテランは冷静に分析する。「まだ14試合しか消化していないですし、時期としては7月ですが、本来の試合数であればまだ4月序盤ですし、感覚としては、まだまだここから状態は上がってくると思うので1日1日しっかりやっていきたいです」。昨季は7月下旬に2軍降格したドリスに代わって守護神の座に就き、16個のセーブを積み重ねた。チームは4勝10敗で開幕から最下位に沈むが、ここから接戦をものにし、守護神とともに上昇したいところだ。

3試合連続の中止により9、10月の予備日に試合が組み込まれた場合、2度の13連戦を戦う可能性も出てきた。そんな異例のシーズンにも藤川はペースを崩さない。「オーバーペースになりすぎないように気をつけながら、自分に出来る限りのことを精いっぱいやっていきたいです」。10日からは観客を入れた試合も開始される。経験豊富な守護神につないで、聖地で白星を積み重ねたい。【磯綾乃】