広島堂林翔太内野手が2番起用に応えた。2安打1打点2得点で今季初の3連勝に貢献した。

中前打で出塁した1回に先制のホームを踏み、5回は走者を進める打撃で長野の決勝打をお膳立て。7回には1死からヤクルト星の145キロを捉え、右中間席に中押し弾をたたき込んだ。クリーンヒットあり、進塁打あり、1発あり。17年5月7日阪神戦以来の2番に、変幻自在の働きで広島打線を活性化させた。

開幕から2番には菊池涼を中心に起用され、バントを多用する攻撃が目立った。だが、佐々岡監督は「攻撃的に変わればいいと思った」と2番に置いた。1回の1打席目に攻撃の突破口を開くと、同点の5回無死一塁では1度もバントの構えなし。フルカウントからランエンドヒットの形で遊撃へのゴロで走者を進めた。「つなぐ意識でいた。後ろに返してくれる打者がいる。決めるという意識は消した」。

黒子として終わらない。7回は6年ぶり8号の豪快弾。13試合ぶりの複数安打で下降していた打率を3割4分8厘に上げた。攻撃的2番は他球団を見ても坂本(巨人)や糸井(阪神)など、今や珍しくはない。2番堂林がハマり、広島は7カードぶりの勝ち越しで勢いに乗った。【前原淳】