日本ハム杉浦稔大投手(28)が19日、楽天8回戦(札幌ドーム)で先発し、今季最短となる3回でKOされた。許した安打は4本ながら、3四死球に味方のさえない守備も絡んで3回までに6点を失い(自責4)、無念の降板となった。代わった福田、井口の中継ぎ陣も好調の相手打線を止められず、2-12と大敗。1日で勝率5割へ逆戻りした。

ここまで先発陣ではチームトップの防御率を誇っていた右腕が、マウンドで、もがいていた。四隅を狙った真っすぐが、ストライクゾーンに入らない。2回先頭の浅村に内野安打を許すと、2連続四死球で無死満塁。右前適時打を浴びるなどして3点を先行され、3回は内野守備の乱れもあって3点を失った。「防げる失点が多かった。自分のペースで攻めることができず、こういう結果につながってしまいました。早い回で降板する形になってしまい、申し訳ない気持ちです」。キャリアハイの5勝目はお預けとなった。

相手投手は、開幕7連勝中の涌井だ。“金星”奪取へ中11日で安定感抜群の杉浦をぶつけた栗山監督だったが、投手戦には持ち込めず「(涌井は)いい投手なので、接戦に持ち込まないと(勝つのは)難しいのは難しい。負けていない投手に、我々が勝てなかったということ」と、敗戦を受け止めた。今季最後の同一カード6連戦は、まだ1勝1敗。「ここから試合数がだんだん少なくなっていくので、元気を出してやっていきます」。20日以降の逆襲へ、下を向いている暇はない。【中島宙恵】