雨のち晴柳!! 阪神青柳晃洋投手(26)が粘って今季6勝目を挙げた。1回は制球が定まらないうちに甘くなった球を痛打され、適時打2本で先制の2点を献上。ベンチに戻ると梅野に言われた。「しっかり粘っていけ。ストライク先行で大胆に攻めていこう」。気持ちを切り替えた。腕を振って攻める。2回以降はコーナーに散らし、4イニング連続3者凡退だ。

我慢している間に打線が逆転。「いまのチーム状態なら、2点に抑えていたら勝てるチャンスがある。梅野さんのおかげで抑えられた」。7回2失点の好投。中日には今季4戦で3勝1敗、防御率2・08で、竜キラーも板についている。

天からの試練は慣れっこになった。今季は登板日の雨天中止、降雨コールドが続発し、同僚から「雨柳さん」の異名を取る。この日も午後5時ごろから、雨粒が落ちてきた…。約30分の小雨に降られたが動じない。「甲子園の雨が多い。試合中は降らなくてよかった。雨の日の勝率はいいのかな」と振り返った。今年は雨に降られて3勝を稼ぐ。

今季の充実ぶりを物語る1勝だ。1回は2点を失ったあと、鮮やかなけん制で二塁走者高橋を刺した。2点リードの6回無死一塁では19歳の二塁小幡がトスミスで併殺を完成できなくても笑顔で動じない。矢野監督も「粘れたのは青柳の今年、勝ちにつながっている成長の部分」と評価した。

シーズン折り返しで6勝目。青柳はお立ち台では「まだまだです。僕のなかでは13勝を今年の目標に掲げている」と言い切る。雨ニモマケズ白星ヲ重ネル。