オリックス吉田正尚外野手(27)が連続試合安打を23に伸ばし、イチローのオリックス時代の最長に並んだ。3番で先発し、3回の第2打席で右前打を放った。プロ野球記録は広島高橋慶彦の33試合で、リーグ記録で球団最長は阪急時代の長池徳二の32。まずは日米最高峰のレジェンドに並び、吉田正は「光栄なことだと思います。また明日、続けて行ければと思います」と次戦を見据えた。

先頭で迎えた3回、一、二塁間を真っ二つに破った。8月11日ソフトバンク戦から始まった連続安打に「変わらず、しっかり甘い球を打って、ストライクを好球必打で打てている」と状態の良さを明かす。

記録を意識しない吉田正も、イチローの23試合連続安打はしっかり覚えていた。16年1月、ほっともっと神戸での新人合同自主トレ。吉田正は左ふくらはぎを痛めて別メニューだったが、新人全員で自主トレ中のイチローにあいさつ。「早くけがを治して一緒に練習しよう」と声をかけられた。笑顔、言葉、さらに「体に無駄がない。超一流アスリートとはこういう方」と思い出が財産になった。

イチローとチームメートだった中嶋監督代行は「(相手が)警戒している中であれだけ打っている」と力量を認める。悔しいのは、その打撃を勝利に直結させられないこと。「ああいうバッターをどう生かすか」と模索する。前後を打つ打者の力次第で、吉田正はさらに輝く。【堀まどか】

▼吉田正が連続試合安打を23に伸ばし、94年イチロー(2度)と並んで球団5位となった。パ・リーグ最長はオリックス前身の阪急長池徳二が71年に記録した32試合。日本最長は79年広島高橋慶彦の33試合。