ソフトバンク石川柊太投手(28)の不敗神話が崩れた。

18年8月から11連勝中だったが、7回4失点で今季初黒星。2位ロッテとの直接対決でまさかの3タテを食らい、0・5ゲーム差に迫られた。昨年のZOZOマリンは2勝10敗と「鬼門」だったが、今年はペイペイドームでもロッテに1勝の後、これで5連敗となった。

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石川はマウンド上で唇をかみしめた。5回に初安打を含めて適時打2本を打たれ、なお2死一塁だった。安田に甘く入ったカーブを右中間席への2ランにされた。この回の4失点が響き、18年8月2日を最後に負けなしの11連勝だった右腕がついに黒星を喫した。

石川 先頭打者を出さないようにという気持ちが強すぎた。もっと打者と勝負しないといけない。自分の投球をしっかりと見直したい。

1回こそ3者凡退だったが、2回から5回まで毎回先頭打者に四死球を与えるなど、制球に苦しんだ。これが5回の致命傷につながった。ちょうど1年前、9月6日のペイペイドームでは千賀がロッテ相手に育成出身投手として初のノーヒットノーランを達成。同じ育成出身の石川にとっては不敗神話が止まる日となった。

打線も7回4失点の石川を援護できなかった。前日5日に美馬に今季3連敗を喫したのに続き、二木にいたっては18年9月から6連敗となった。5回まで1安打で、6回に3連打などで2点を返すのがやっと。ロッテには昨年8勝17敗、今年も3勝8敗1分け。2年連続でカード別で唯一負け越しており、苦手意識を拭えないまま。昨年ZOZOマリンは2勝10敗と「鬼門」だったが、今年はペイペイドームでも1勝の後、5連敗となった。さらに日曜の連勝も7で止まった。

工藤監督 ロッテにはあと1つというところで粘られてしまうし、最後は打ち取られてしまう。何か策を考えないといけない。負けている現実を受け止めてコーチにも考えてもらわないといけない。またここからやり直しです。

2位ロッテに0・5差とされ、指揮官は自分に言い聞かせるように気合を入れ直した。【浦田由紀夫】