<ロッテ3-2日本ハム>◇8日◇ZOZOマリン

日本ハム近藤健介外野手(27)が超ハイペースで四球の数を増やしている。3回に今季59個目、5回には60個目の四球を選んだ。出場は63試合目で、ほぼ1試合に1四球。昨季の103四球に続く100超えペースで量産する。出塁率は12球団断然トップの4割8分5厘を誇る。

選球眼の良さは、高い打撃技術に裏打ちされたものだ。

やみくもに振らない。「打つ方向を決めるタイプ」という打撃スタイルで、その上で「ポイントを入れながら」と体の近くに打つポイントを定める。必然的に長くボールを見ることができるため、ストライクかボールか、狙い球なのか、見極める精度も高まる。

安打を打つ能力はもちろん、スイングスピードがあり、バット操作もたけているから高度な選球眼が生まれる。栗山監督は歴代の好打者を例に出し、すごみを説明した。

栗山監督 例えば、若松さんやイチローなんかもそうだったけど、ストライクゾーンを少し広げても打ててヒットにできる。だけど、それを広げないところにコンちゃんらしさがある。

ロッテ戦は4打席でスイングは4度だけ。第4打席以外はフルカウントまで持ち込めたのは、狙いを1球で体現できる技術の高さと、打てる想定外のボールも技術に溺れることなく、我慢できるからだ。

今季は主に3番を任されている。近藤の出塁は4番中田の打点数を伸ばす大きな要因の1つで、チームの攻撃面を支える大きな武器でもあり、上位追随の鍵でもある。【木下大輔】