大宮が名取由晃の2安打完封の好投でベスト8に進んだ。立ち上がりの1回、1死後三塁打を打たれていきなりピンチを背負ったが、後続を内野フライに仕留めてからリズムが良くなった。

小雨が降り続く中、5回1死から2安打目を打たれたが、味方の守備の併殺で切り抜け、要所で三振を奪うなど「左打者にはシンカーと試してうまく抑えられた。右打者にはスライダー。うまく打線がこたえてくれたので完封できました」と笑顔を見せた。

味方の援護は2回、2死満塁で1番内浦康平が左前に適時打を放って先制し、2番の主将哥(うた)雅哉が右前にしぶとく落とす2点適時打で計3点。ワンチャンスを生かした。先制打の内浦は「コーチから相手は初球変化球が多いと聞いて狙っていた。明日以降も今日みたいな打撃をしたい」と話した。哥主将は「すごい詰まったけどうまく落ちてくれました。いつもは打線がつながって勝つチーム。明日からも次の打者につなぐ気持ちで戦いたい」とこちらも笑顔を見せた。

宮澤幸喜監督は「なかなか追加点が取れなかったが、名取がリズムよく投げてくれた。守備のミスも少なかったのが勝因。『楽しく、楽にやろう』と言っていたが、今日はいまいち楽しそうじゃなかったですね。打線が雨で湿ってしまった」と笑った。