今秋ドラフトの目玉左腕が、東大相手に安定の投球を披露した。

早大・早川隆久投手(4年=木更津総合)は、先発して7回3安打1失点と試合を作った。この日の最速は150キロを計測。同点で迎えた5回2死二塁ではチェンジアップを拾い、左前に勝ち越し打を放つなど、打撃でも貢献した。

立ち上がりこそ苦しんだ。前日までの雨でマウンドが柔らかくなっていたこともあり「慎重にいきすぎた」と、先制点を献上した。それでも投球時に踏み出す歩幅を狭めて滑らないようにするなど修正。配球面でも「真っすぐ中心に。初心にかえるというか、考えすぎないようにしました」と直球で押していった。

初回以降は立ち直り、終わってみれば7回94球13奪三振の好投。直球はコンスタントに140キロ台後半を計測した。小宮山監督は今秋4試合で46奪三振のエースに「これだけ三振を取り続けていたら、相手は工夫してくると思う。それをはね返しているのですごいと思う」と称賛した。

ドラフトまで残すは3試合。1位指名候補に挙がる左腕は「スカウトどうこうよりは、優勝を求めていきたい。登板機会があればしっかり投げていきたいと思います」と引き締めていた。

▽ヤクルト小川GM(早川について)「評価が変わるわけではない。NO・1のピッチャーです」

▽東大・井手峻監督(1回に先制も逆転負けで5連敗)「1点取ったあと、次の1点をなんとかしたかった。仕掛けられなかった。逆転されて、張り詰めていたものが切れた」