阪神原口文仁捕手の殊勲打は幻になった。0-2で迎えた8回、1死満塁でボーアの一ゴロの間に1点差に迫り、なお2死二、三塁。祖父江の内寄り高め速球に詰まりながら中前へ運び、渋い逆転の2点タイムリーになった。

「あの回、全員で何とかしようという気持ちがすごくあった。チャンスで2点取れた」。4日巨人戦以来の先発マスク。継投後も必死に救援陣をリードしたが、9回2死からの悪夢に笑顔はなかった。