守っては一発攻勢に沈み、打っては決定打不足に泣いた。日本ハムは16日、ロッテ22回戦(ZOZOマリンスタジアム)に臨み、1-5で完敗。7勝目を狙った先発の杉浦稔大投手(28)が、4回もたずにノックアウトで5敗目。攻撃ではロッテ投手陣の前に散発5安打に抑えられ、4失策の相手守備に付け込むことができなかった。

試合後、栗山英樹監督は「申し訳ない」と、言葉を振り絞った。2連勝中の上昇ムードを一瞬で吹き飛ばしたのは、敵陣の若武者だ。0-0の1回、先発の杉浦は先頭打者の高卒2年目、ロッテ藤原に、139キロを右中間席中段まで運ばれた。「2ボールからの真っすぐを思い切り振られた」と、杉浦はがっくり。味方が追いついた直後の3回には、2死走者なしから右前打で出塁した藤原を一塁に置き、マーティンに勝ち越し2ランを浴びた。

いずれも、高めに浮いた失投だっただけに「勝負球も含めて、ちょっとした考え方で防げるホームランだったと思います」と、悔いた。4回2死から、2四球と1安打で満塁となったところで降板。今季13度目の先発で初の2連敗となり「抑えるべきところで抑えることができず、いいところがない登板になってしまいました」と自分を責めた。

走攻守で活躍した20歳の勢いにのまれた形となり、ロッテ戦は2年連続の負け越しが決定。栗山監督は「調子が良くても悪くても、頑張っていかなきゃ。チームとして勝たなきゃいけないゲームだった」。首位とは、ついに今季最大の13・5ゲーム差に広がった。【中島宙恵】