ロッテ岩下大輝投手(24)が復活の白星を挙げた。オリックスに5回4安打無失点で今季6勝目。球威があり、カーブで強い緩急を入れる必要もなかった。チームの連敗を6で止め「悪い流れが来ていたので、少しでもいい投球ができるように頑張りました」とホッとした表情を見せた。

新型コロナウイルス陽性判定で療養し、10月1日以来の登板だった。隔離され、1週間以上キャッチボールもできなかった。肘の手術などでの療養経験を生かし「うまいこと生活できたと思います」。74球、離脱前と変わらない球威と気迫でチームに戻った。

拍手と歓声が染みた。名前入りの応援タオルや「待ってたぞ」のボードも、スタンドにあった。「すごくありがたかった。応援されていることも改めて感じ、力になったと思います」。感謝を込めての1球1球。仲間の好守には何度も手をたたいた。

剛球健在を示し、CS出場をかけたシーズン佳境であと2試合の先発が見込まれる。「しっかり自分の投球をした上で、チームに勢いがつけばさらにいいことだと思います」。野手陣も14安打と復調。いよいよ役者がそろい、ソフトバンクとの直接対決へ向かう。【金子真仁】