3の3で決めた。広島鈴木誠也外野手(26)が1番で先発出場し、3打数3安打で球団初となる5年連続打率3割を達成した。

シーズン30号がかかった16年のシーズン最終戦・10月1日ヤクルト戦以来の1番起用。1回にヤクルト先発の新人奥川から5球続けた直球を中堅にはじき返して二塁打とすると、2回は変化球を引きつけて左前へ。3回2死一、二塁では、2番手星から一塁線を破る適時二塁打で3割に到達した。記録更新も、広報を通じて出されたコメントは「走者をかえすことが出来て良かったです」とチームの勝利を願う、主砲らしい追加点を喜ぶものだった。

4年連続打率3割は、広島では山本浩、正田、前田智と並ぶ球団記録だった。試合前の打率は2割9分5厘。この日3打席内に1つでも凡退すれば、3割クリアの条件は6打数4安打以上(もしくは9打数5安打以上)となっていた。試合前から朝山打撃コーチは「記録というところは、狙えるところにいるなら取れるものは取ってほしい。3打数3安打打てば4打席目は立たせないかもしれない。それくらい、チームとしても意識している」とバックアップを約束。残り2試合という限られた試合数と四死球や犠飛などの可能性を考慮して、打席が多く回る1番で起用されたとみられる。

周囲の期待が高まる中、主砲は見事に最短の3打数3安打でクリアし、3安打後にはお役御免でベンチに退いた。