さらば、火の玉ストレート-。阪神藤川球児投手(40)が10日の巨人戦(甲子園)で引退試合に臨んだ。9回に登板。巨人の代打坂本から三振を奪うなど12球の直球勝負で1イニングを3者凡退に抑えた。日米通算245セーブを記録した右腕が、タテジマに別れを告げた。

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藤川の登場曲を歌う「LINDBERG」のボーカル・渡瀬マキ(51)も引退試合に駆けつけた。

セレモニー冒頭では、藤川が中学時代に書いた作文『僕の野球への思い』をサプライズで朗読した。花束贈呈では、グループ30周年記念のリストバンドをプレゼント。「私も歌を諦めずに頑張ります」と声をかけると、藤川からは「応援しています」と返事があったという。

球場に響き渡る最後の登場曲を肌で感じ「すごい鳥肌が何回も立ちました。圧倒されました」と振り返った。長年、同曲を使用してもらったことに感謝を伝え「藤川さんのいつも近くにいれたことの方が(寂しさよりも)喜びの方が大きくて。ありがとうございますっていう気持ちです」。自身もパワーをもらったと話し、「藤川さんはいろんな目標や夢をたくさんお持ちだと思う。引き続き、たくさんの人に夢や希望を与えてほしいと思います。これからもずっと応援してます」と、エールを送った。