桐蔭横浜大が共栄大に勝利し、13年以来の決勝進出を果たした。

「おかわり3世」こと、西武ドラフト1位指名の桐蔭横浜大・渡部健人内野手(4年=日本ウェルネス)が、この日もバットで勝利に貢献した。

5回裏、2死二、三塁から、共栄大の最速151キロ右腕・小向直樹投手(3年=桶川)の143キロのインコース真っすぐを捉え、中堅フェンス直撃の2点二塁打。「押し返せた感じ。いつも通り。自分の打撃ができました」と胸を張った。4番の一打に、打線が目覚め、4連打と続きこの回一挙に5点を挙げ試合を決めた。

準々決勝では本塁打。準決勝では勝負強さをアピールし、ドラフト1位にたがわない活躍を見せている渡部。その好調の原動力は昨年秋から使用している880グラムの「中田翔(日本ハム)モデル」のバットだ。昨秋、関東地区大学野球選手権大会出場中、知人を通し、このバットを手にした瞬間ビビッときた。「握った瞬間、良かった。バットがフィットしている」。以後、このモデルのバットを愛用する。「軽いので遠心力よりもキレがよくなった。押し込むのもうまくできる。グリップの太さも、力を入れずに握れる。このバットでなければ打てないですね」と、現在の打撃を可能にした。今春は、課題図書で中田翔の本も読み「プロは逃げちゃダメなんだと思った」と、取り組む姿勢もリスペクトした。

中田は、これから同じパ・リーグでライバルとなる。「プロでは走攻守、そろった選手を目指したい」と、目標は高く掲げ、中田超えを目指す。

12日は、決勝。渡部にとって、大学ラストゲームとなる。「明日も自分の一打で勝たせられるように、戦いたい」と、意気込んだ。