共栄大の最速151キロ右腕、小向直樹投手(3年=桶川)が本来の力を発揮できなかった。4回2/3を投げて被安打7の自責点3。3連投の疲れを隠せず、心待ちにしていた西武ドラフト1位渡部健人内野手(4年=日本ウェルネス)との初対戦は完敗に終わった。

9日の白鴎大戦、10日の日体大戦と3日続けての登板で、3日間の球数は計238球。この日の最速は144キロにとどまり、「肩と肘の張りはありました。真っすぐが全然良くなくて…。力不足です」と悔しさをにじませた。

渡部との対戦は2打数2安打1四球。力の差を見せつけられた。5回1死二塁で迎えた3打席目の対戦では、内角寄りの直球を狙ったが渡部の威圧感に押され外角への逆球に。143キロを中越えに運ばれ、適時二塁打とされた。

「雰囲気があったんで怖くて…。人生で一番すごい打者だった。振ってくれるはずのボール球を見られて、変化球を待たれて仕留められた。格の違いというか…。全然違いました」と脱帽した。

最速151キロの直球で、来年のドラフト候補。巨人野間口スカウトも「今大会を通じて成長している。投げっぷりも良いし、負けん気の強さも見える」と評価する。ドラ1指名を受けた強打者と対戦した経験を糧に、同じ舞台を目指す。