阪神矢野燿大監督(51)が今シーズンの全日程を終え、試合終了後に観客に向けてあいさつした。

マイクの前に立った指揮官は「シーズン始まる前に今年は優勝するぞと言いきってスタートしたシーズンにもかかわらず、優勝を逃し、また巨人にも大きく負け越すという悔しいシーズンになったことに対し、責任を感じております」と率直な思いを語った。

一方で「選手たちはこのコンディション的にもメンタル的にもすごく難しいシーズンの中でバッター陣は一塁までしっかり走りきる姿を見せてくれました。そして投手陣はどれだけ疲れていても苦しい状況でもバッターに向かい腕を振り投げきってくれました。そして試合展開が苦しい状況になればなるほど、ベンチ内で、さあ行くぞ! 逆転するぞ! まだまだこれからや! そういう声を選手たちが出してくれていました。僕はその1つ1つの積み重ねが、この苦しいシーズンでありましたけど、何とか2位で粘れたことだと思っています」と選手たちをたたえた。

今季は2年連続で12球団ワーストとなる85失策を記録。昨季の課題は解消されなかった。

矢野監督は「僕は常々エラーしたあとが大事だ。エラーしたら怖くなる。でも1歩前に出ようぜ! エラーになったら下を向いてしまう。でも顔を上げようぜ! とそういうことを選手たちに伝えてきました。その挑戦をチーム全体として取り組むべき。その姿をみなさんに見てもらったとき、コロナ禍でみなさん自身が苦しまれている中、僕たちの挑戦する姿から、私達も頑張ろう、俺たちも1歩前に出てみよう、私達も踏み出してみようと思ってもらえるようなそういうチームにしていきます」と誓った。