今季限りで現役引退した元阪神の藤川球児氏(40)が16日、カンテレ「報道ランナー」に生出演した。現役時代の秘話として絶頂期の07年くらいからナイター後に1人で夜釣りしていたと明かした。

「野球はうまくいっているんだけど、いまここにいる自分と、ユニホームを着ている時間の自分とのギャップ。こんな評価を得ているけど、そこまで成長していない自分に悩んでいて。毎日、夜、釣りに行っていましたね。3時とか4時くらいまで、船を出して。自分で運転して。1人になりたかった。誰とも話すことなく。グラウンドではたくさんメンバーがいる。弱音を見せられない。それを整理しにいく時間です」

チームリーダーとして長く大黒柱だった。今季は日本一を目指したが、2位に終わった。「タイガースはもう1回、年齢層が若返った。来年、優勝するチャンスがあるかもしれない。だけど、長い目で見てもらいたい」。戦ってきた仲間に向けたエールとともに、周囲の温かい視線も望んだ。

今後の人生についても言及。「限界のないことにチャレンジしたい。陶芸であったり。答えがない、絶対に答えが出たよというのがないことをしてみたい。自分の道を真っすぐ進んでみようかなと」と言った。「藤川監督は?」、との問いも飛び出した。これには笑顔で「矢野監督に10年、それだけやってもらいたい思いがある。大恩人。それだけの器のある方。我慢して黙っているのが監督の強さ。僕が黙れるかと言われたら自信がない」と話していた。