“火の玉”ロードを突き進む! 広島ドラフト4位の智弁和歌山・小林樹斗投手(17)が16日、和歌山市内のホテルで契約金4000万円、年俸500万円(ともに推定)で仮契約を交わした。小林は「プロの世界に1歩近づいたということ。もう1度しっかりと気を引き締めてやっていかないといけない」と力を込めた。

右腕は父英樹さん(43)の影響で、幼少期から大の虎党。2歳から父に連れられ、毎年1年に10試合ほど甲子園まで足を運んでいた。憧れは「真っすぐで空振りが取れるのが魅力的」という藤川球児だ。10日の引退試合もテレビにくぎ付けになった。「ああいう偉大な選手でもいろいろ苦労されて、あそこまで登りつめたということを感じました」と感慨深げだった。

小林は高校3年時は藤川同様に、主に守護神を務めた。直球の最速は152キロを誇る。目指すは「火の玉ストレート」だ。「まだまだ未熟ですけど、体の強さ、柔軟性、瞬発力、全ての部分でレベルアップしていかないとあのレベルにはいけない。いつかは(火の玉と)呼ばれたいですね」と笑った。「今はしっかり広島です」と虎党“卒業”を宣言。「絶対抑えたいです」と虎狩りを誓った。【古財稜明】