生え抜きのチーム愛が、残留へ心を突き動かした。FA申請期限の4日、ロッテ荻野貴司外野手(35)清田育宏外野手(34)唐川侑己投手(31)が権利を行使せずに残留することを表明した。

荻野は球団を通じて「ロッテで優勝をしたいという思いが強いです。優勝の力になれるように」とコメントした。同期入団の清田も「ロッテに入った時から尊敬し、目標にしてきた井口監督を胴上げをしたい気持ちが強いです。その戦力になりたい思いが一番」と熱い思いを寄せた。

努力し活躍して得た権利。当事者は悩み抜く。唐川はこの日、自主トレでZOZOマリンを訪れ「自分のこの先のことだったりを向き合って考えてみると、分岐点というか、すごく考えさせられることだったと思います」と言った。思案した日々を振り返りながら、地元千葉出身の右腕は、あらためて決意も口にした。

「いろいろな方からSNS上でコメントをもらったり、そういう声も僕に届いていたので、来年もマリーンズでやると決めたからには、自分の活躍で恩返しできればと思います」。【金子真仁】

▼ロッテ松本球団本部長(荻野、清田、唐川の残留に)「感謝しています。3人とも生え抜きの選手で、ロッテを将来的にも背負う選手だと思うので、球団としても残ってもらってうれしかったです」