日本シリーズMVP男のソフトバンク栗原陵矢捕手(24)が、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み3400万円増の年俸4400万円で一発サインした。(金額は推定)

「すごくうれしい。ここまで、上がることはなかったので」。今季は118試合に出場して打率2割4分3厘ながら、17本塁打、73打点はともに柳田に次いでチーム2位。打撃力を買われ、捕手登録ながら開幕から内外野を守って一気に飛躍のシーズンとした。

会見では口元を緩めることはなかった。ジャンプアップしたサラリーの喜びよりも、来季以降の責任を痛感しているようだ。「(実質)来季2年目となるシーズンは結果を出さないと。そのことを今も考えています。いろんなことを経験させてもらったし、1年間戦う難しさを知った」。笠谷、松本…。昨年は甲斐野と同学年の仲間も大きく成長している。

開幕戦でのサヨナラ打で始まり、巨人との日本シリーズでは1本塁打を含む7安打、4打点でMVPに輝き賞金700万円をゲットした。ベストナインやゴールデングラブ賞の獲得にも意欲を見せたが、まずは自慢の打撃に磨きをかけるつもりだ。「打率3割というのは残さないといけないと思う。圧倒的な数字を打撃で残さないと。あとはフルイニング出場ですね」。年明けは中村晃とともに長崎での自主トレで7年目のスタートを切る。ようやくつかんだシンデレラストーリー。まだまだ華やかなものにするつもりだ。【佐竹英治】