日本野球機構(NPB)とコナミデジタルエンタテインメントの共催でゲーム「パワフルプロ野球」(パワプロ)を使ったeスポーツの「eBASEBALL プロリーグ」で25日、セ・パe交流戦が配信された。

第1試合はロッテが5-4で巨人にサヨナラ勝ちした。レジェンドプレーヤーとして登録されている井口資仁が、サヨナラ本塁打を右中間に放った。操作したキャプテンの下山■躍(よしや)は「井口監督の引退試合のホームランを思い出した。外の真っすぐ1本に(狙い球を)張っていた。打った瞬間はまんまだなと思った」。17年9月24日に、本物の井口がZOZOマリンスタジアムでの引退試合で放った本塁打を重ねて振り返った。相手の巨人を操作したのは、東大卒で巨人球団職員でもある坂東秀憲。下山は「甘くなかった。狙い球を変えてきた」と手ごわかった相手の印象を語った。

第2試合は、前田恭兵が操作したオリックスが、菅原翔太が操作する中日打線を5回パーフェクトに抑えて快勝した。前田は「落ち着いて投げられた。うれしいけど、相手の状態もあってのこと。相手の対策をしてきたが、配球がイメージ通りにできた」。先発に「下方向の変化球が2つあり、出どころが見にくい」という富山凌雅を起用し、外角低めと内角への速球を使い分けた。「マエピー」の愛称で知られる前田は、プロリーグ開幕前年の17年度チャンピオン。過去2シーズンは未勝利に終わり、今季に入って初勝利を挙げていた。「繊細の指先のゲームなので、1つ勝てたことで落ち着きを取り戻せた」と精神面がパーフェクト達成の要因と語った。相手の菅原は17年決勝の相手で当時は勝っているため、いいイメージを持って試合に臨んでいた。

第3試合は、楽天が4-1でヤクルトを下し、今シーズン初勝利を挙げた。ルーキー村上翔太が操作し、開幕からの連敗を9(2分け)で止めた。村上は「チームとしても苦しく、個人的にも2試合、勝てる試合を落としていた。うれしいより安心感が広がった」。前夜は午後8時から日付が変わるころまでチームメートと行った「特訓」の効果が表れた。今後に向け「全勝すれば貯金生活ができる」と気持ちを新たにしていた。【斎藤直樹】

※■は示ヘンに右