「我慢」の年から「開花」の年へ! 阪神梅野隆太郎捕手(29)が日刊スポーツの新春インタビューに応じ、30歳を迎える来季の抱負を語った。背番号2で迎える節目の年。前編では憧れの先輩で、親交のある城島健司氏(44=現ソフトバンク球団会長付特別アドバイザー)への思いを語り尽くした。【取材・構成=磯綾乃】

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-20代最後の年はどんな年だったか

梅野 昨年は「我慢」という年。ぐっとこらえて。最初のスタートから、個人的に、このご時世、いろんなものがあったシーズン。13連戦とか連戦も初めてやることで、やっぱり体はうそをつかない。ケアしててもケガしたり、そういう年にもなってきたんやろうし、逆に言うとね(笑い)。

-昨季は開幕3連敗。2、3戦目はベンチスタートだった(※1)

梅野 スタメンでいけないもどかしさは、正直本当にあったし、悔しかった。負けた時に次の日やり返せない自分がもどかしかったし、勝った時に連勝の可能性がある中でまた出られない。そこが一番きつかったです。だけど最後まで引きずって悪い方向じゃなくて、いい自分も出せたのかなと思うし、だから来年につながる終盤でもありました。

-今年は3連勝で開幕ダッシュを決めたい

梅野 もちろん。開幕で昨年はジャイアンツにあんなやられ方して。今年のスタートは、安心して応援してもらえる、優勝争いをどんどんしていけるチームに。今は、球団として上昇していかないといけない。若い選手たちで本当に上に行けるのか、チーム力が下がるのか、この何年かが本当に大事になってくると思う。1つのいいチャンスだと思って、戦っていきたいなっていうのは、正直あります。

-背番号も「44」から「2」に変更

梅野 ドラフト4位指名されてから、いいも悪いもいろんな経験をしてきた番号だから、愛着はすごくあったし、今でもすごい好きな番号。でもやっぱり野球人として、若い番号もつけたい。城島さんもつけてたし、自分が小さい時には、ダイエーホークスの城島さんが一番印象的で。一番輝いてた年に一番見てるからこそ、その2番が輝いてたと思う。心機一転、また新たなトライというか、そういう分岐点。いい方向に変わるように一生懸命また頑張りたいです。

-城島氏とは親交深い

梅野 2年目のオフから、プライベートでご飯を食べて、次の日朝からゴルフして解散というのをもう5年間くらい、(19年オフまで)ずっと続けさせてもらって。憧れの存在が近くにいて、シーズンの引き出しとして話してもらえる。全試合出場してる人にしか分からない、体の強さだったり、メジャーに行くそのすごさ、誰もが分からない感覚、そのあたりを話してくれるから、すごく自分にとってプラスでしかなかったです。

-城島氏はソフトバンクに復帰。日本シリーズで背番号「2」を見せたい。

梅野 そうですね。気にかけてもくれてるし、いいところを見せたいなって思います。

-30歳になる今年は一言でどんな年にしたい

梅野 開花かな。我慢した年から、バーッと開花させたい。リーグ優勝、日本一。個人的にはもう一花咲かせたいと思うし、チームとしても開花させたいです。

 

(※1) 6月19日の巨人との開幕戦で梅野は西勇と先発バッテリーを組むも、翌20日は岩貞と原口、21日はガルシアと坂本がコンビを組んだ。