日本ハム清宮幸太郎内野手(21)が覚醒への野生化を完了した。沖縄・伊江島で杉谷拳士内野手(29)らと「野生化計画」と銘打った合同自主トレを15日に打ち上げた。真価が問われる4年目へ向けて充実のトレーニングと「清宮、ここにいるぞ!」と荒々しく猛アピールする闘志も充てん。真のレギュラー奪取へ、春季キャンプ初日からのスタートダッシュを誓った。

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伊江島で野球漬け生活を送った清宮は、野性味があふれ始めていた。

清宮 ガツガツいきたいと思います。自分は、まだまだアピールしないといけないので「清宮ここにいるぞ!」と、どんどんアピールしたいです。

先輩杉谷の自主トレに参加を希望し、年明け早々に合流。基礎体力向上のトレーニングに打撃、守備。がっつりと肉体を鍛え、技術も磨いた。「すべてっちゃすべてだと思うんですけど、打撃も守備も基礎から見つめ直してやりました」。一食で目玉焼き7個を平らげるなど、追い込んだ分だけ食事も豪快にかき込んだ。

過去3年間のオフはリハビリ生活を送っていた。1年目は右手親指付け根の骨挫傷、2年目は右手首炎症、3年目は右肘手術明け。「今まで全くまともな自主トレをやっていないので、一番充実した期間を過ごさせていただいた」と覚醒への手応えも十分。野生化へ向けてともに鍛錬した杉谷も「清宮幸太郎、進化中ですよ」と太鼓判を押した。

出番を与えられるのではなく、勝ち取る。昨季は自己最多の96試合出場で1、2年目と同じ7本塁打止まり。充実感はなかった。

清宮 去年は使っていただいた部分がかなりあるので。自分の実力というよりは、そう感じるところがかなりあるので、やはり自分の力でもぎとって、出たいと思います。

高まった闘争心は早くも燃え上がる。2週間後に迫ったキャンプインへ向けて「初日から全力でプレーできるように、しっかり調整していきたい」ときっぱり言い切った。7本の壁に阻まれているアーチ数も「そこは常に思っています」と2桁を最低ラインに設定。結果に飢えた清宮が、今季こそ本格覚醒への道を突き進む。