中日の与田剛監督(55)が20日、開幕投手と4番一塁も競争主義を打ち出した。12球団監督会議後に名古屋市内の球団事務所で取材対応。「(開幕投手は)迷えたら楽しいですよね。4番一塁もビシエドを抜くのは大変だが、選手が自分で決めつけないで欲しい」と2月1日から始まるキャンプでの競争激化を促した。

絶対エースの大野雄ですら競争対象だった。「候補としては大野が筆頭にいるだろうな、と思うが、ここ2年の疲労はどうなのか。そこに福谷であり、柳であり…松葉もこの間、狙ってます! と言っていたので狙えよと言いました」。与田監督は開幕投手が白紙であることを強調した。

戦略上の条件もある。開幕カードは敵地広島戦で2カード目に本拠地で巨人戦。「日程が出た時点で十分、それも考えました」。大野雄の巨人戦起用も検討材料であるとしたことで開幕白紙がより現実問題であることを印象づけた。

昨年終盤に左肩を脱臼し、キャンプは2軍スタートとなるビシエドの「4番一塁」も競争を期待する。「石垣とか他の選手にもチャンスが出たと思って欲を出して欲しい」と特に若手の奮起を促した。入国規制などの影響で新外国人選手のキャンプ参加が危ぶまれる中、10年ぶりのV奪回へまずは投打の主要ポストでも競争をあおる。【安藤宏樹】