「カジサカ」結成で9年ぶりの日本一へ導く。DeNAからFA加入した巨人梶谷隆幸外野手(32)が20日、神奈川県内で自主トレを行い、リモート取材に応じた。昨季リーグ2位の打率3割2分3厘をマークしたリードオフマンは「そこ(1番)を勝ち取りたい。3割を続け、プラス1割の出塁率を目指したい」と個人の目標を掲げた。

原監督は既に1番梶谷、2番坂本勇の構想を描いている。コンビを組む主将とは06年の高卒同期入団。14年間セ界で戦ってきたライバルには、入団決定後ラインで連絡を入れた。梶谷は「あれだけのスーパースター。僕としても同じ空間でやりたかったのが強い」と喜びを表現。「1番にいる以上、塁に出ることが仕事。彼につなげれば」と同世代リレーを思い描いた。

不動の「1番」としてぶれないものがある。DeNA時代は故障などで2軍調整が続く間は1軍の試合の詳細をチェックしなかった。「他人の成績はどうすることもできない。天気と一緒。僕は僕のやるべきことをやらないと」と自身に言い聞かせる。虎視眈々(たんたん)と松原らが定位置奪取の機会をうかがうが、他人に左右されることはない。

プロ15年目で迎える新天地。自分を持ちつつフレッシュな気持ちで臨む。「新入社員の気持ちで。いろんな楽しみが大きい」と心を躍らせた。今季最大の目標は「チームの3連覇に貢献して日本一になること」と言い切った。後ろには頼もしい仲間が控える。先陣を切って、日本一への道を切り開いていく。【久永壮真】